お香を焚くには様々なスタイルが存在します。基本的には、その人が自由に楽しめればそれでよいのですが、基本的なスタイルを知っておくと、そこからの応用で、自分のスタイルが早く見つかるかもしれません。
ということで、お香を焚く際のオーソドックスなスタイルを並べてみます。
お香立てを使う
素材は、木製、金属製、石製などが一般的です。どれもお香を挿す穴が開いている点で共通しますが、垂直に立てるもの、斜めに立てるもの、ほぼ真横に立てる(?) ものなど、形式は様々。
豪華な装飾があるものも多く、なかには飾りの方が立派で 「豪華な置物にお香を挿す穴が申し訳程度に開いている」 といったものも存在します。
灰を受ける部分があるものはそのまま使用できますが、灰を受ける部分がないものを使う場合は、お皿など、難燃性のもので灰を受ける必要があります。
なお、穴にサイズがあるため、自分の焚こうと思っているお香との相性は事前に確認しておく必要があります。たとえば、インド製のお香立ては竹串を挿すことが前提になっておりますので、通常 5mm以上の径があるチベット香には使えません。
香炉を使う
箱の中でお香を焚くという構造上、灰が飛び散り難く、火事の危険も減少します。
特に、蓋があるものは一般的に蓋を閉めた状態でお香を焚けるので、睡眠時にお香を焚く方には強くお薦めします。
お香のセット方法は香炉によって異なります。中に灰や砂利を敷いて火の着いたお香を寝かせるスタイルが一般的ですが、香炉の内側にホルダーがついている場合はそこにお香を挿して焚くこともできます。
身の回りのものをお香立てに代用する
お香を焚くのに、本式の道具は必ずしも必要ありません。
基本的に、他に火が燃え移らないよう注意し、お香の先端が空気に触れやすい状況を作ってあげれば十分なのです。
たとえば、私が時々利用するものに 「100円ショップで売っている幼児用玩具(ブロック)」があります。木製の単純なブロックなのですが、8mmほどの穴があいており、そこにお香を挿し、立てられるようになっています。
お皿を活用する
お香用に作られたものだけでなく、一般的なお皿も なかなか使えるアイテムです。
ただ、お皿に直接お香を置くと、火に空気が上手く回らずすぐに消えてしまうので、ひと工夫が必要になります。
たとえば、お皿の上に灰を敷きます。こうするとお皿とお香の間に空気が十分回るようで、お香はしっかり煙を立て続けます (灰がない場合は砂利でも十分です)。
お仏壇スタイル
お仏壇でよく目にする、ある意味最もオーソドックス(?)で手軽なスタイルです。
方法は簡単。ある程度深さのある容器に灰を入れ、お香を突き立てるだけです。
この場合、お香の先端から落ちた灰が下にこぼれないよう、ある程度広口の容器がよいかもしれません。
その他
他にも工夫次第で様々なスタイルがあると思います。
火気に注意した上で、いろいろな方法を試してみるのもなかなか楽しいと思います。